どのようなインシデントが多い?
病院では医師や看護師をはじめ、理学療法士や薬剤師など様々な職種の人が働いていますが、その中でもインシデントの件数が圧倒的に多いのは看護師。ここでは看護師に多いインシデントを紹介しています。
ダントツに多いのは看護師
看護師は医師の診療をサポートしたり、患者のケアをしたりするのが主な仕事です。様々な場面で患者と関わることが多いせいか、看護師が病院内のインシデント件数が1番多いんです。病院の規模や診療科によって違いはありますが、具体的にどのようなインシデントを起こしているのでしょうか?よくあるインシデント例を見ていきましょう。
処方と与薬に関するインシデント
看護師のよくあるインシデントは与薬に関するものです。点滴や注射、内服薬、外用薬、点眼薬など看護師が扱う薬剤はたくさんあります。そのため、与薬量や時間の間違い、投薬忘れ、投薬速度間違いなどのインシデントが起きやすいんです。現在はダブルチェックを徹底したり、電子カルテのバーコード認証で確認したりしているので大分間違いが減ってきていますが、残念ながらゼロになったわけではありません。ダブルチェックでも見落としてしまい、間違いが起こってしまったケースもあります。
ドレーンやチューブ類に関するインシデント
最も多いのは点滴のチューブが抜けてしまうことです。患者本人が自分で抜いたり、移動する時に足をひっかけてズレてしまったりなどの自己抜去・自然抜去が多いようですね。他にも、点滴ラインの閉塞や接続外れなんかもありますし、経管栄養や消化管チューブのトラブルなどもあります。
患者のケアに関するインシデント
患者のケアと一口に言ってもその内容は多岐に渡っています。インシデントが発生しやすいのは移動や排泄介助の時。車いすに移動する時に患者が転倒してしまったり、ベッドから転落してしまったりといったケースが多いようです。このインシデントは高齢者や落ち着きがなく興奮状態の患者に見られることが多いので、そのような患者に接する時は特に注意しましょう。
医療機器の操作に関するインシデント
看護師は多くの医療機械を扱っていますが、操作ミスによるインシデントも少なくないんです。例えば、人工呼吸器の回路リークや接続をミスしたり、輸液・シリンジポンプの電源を入れ忘れたりなど。ほとんどの医療機器はアラームが設定できるので異変が起こったら音を鳴らして知らせてくれます。すぐに気づけるので大事には至りませんが、インシデントが起こっていることは事実です。操作ミスがないよう、普段から気をつけておかなければなりません。
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患者の不注意が原因で与薬事故や転倒事故が起こる場合もあります。直接関与していませんが監督不行届きだとして看護師のミスになってしまうことも。納得できないかもしれませんが、組織全体の問題として再発防止に取り組みましょう。
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新人がやってしまいがちなミス
新人看護師は自己完結せず何でも質問するように心がけましょう。先輩看護師が忙しくしていると些細なことを質問するのはためらってしまいますが、知ったかぶりで行動する方が危険ですよ。遠慮せず質問するようにしましょう。