まずはミスが起きてしまう原因を知る
医療現場には命に関わる状態の患者がたくさんいます。ミスは絶対に許されません。ですが、人が対応している以上、どうしてもミスが起こってしまうことがあります。このように医療現場で起こるミスのことを「インシデント」と言います。
看護師によるインシデントもある
医療の現場では医師をはじめ様々な職種の人たちが活躍しています。その中のひとつである看護師は、医師のサポートや患者のケアが主な仕事ですが、看護師によって引き起こされるインシデントも珍しくないんです。
例えば、患者に投与する薬の種類を取り違えるなどの与薬事故に関するケースや、ベッドから移動させる時に転倒させてしまうケースなど。このような与薬事故や転倒事故はよくあるインシデントのひとつですが、業務に不慣れな新人看護師だけでなく経験の長いベテラン看護師が起こしてしまうこともあります。
インシデントの原因は多岐に渡るため一概には言えませんが、「確認不足」「使用する医療機器の増加」「疲労による集中力の低下」の3つがよく挙げられています。
ベテラン看護師こそ要注意!
「この患者にはこの薬」といったように勝手に思い込んでしまうと、確認をしないまま投薬するなどのインシデントが発生しています。このケースが当てはまりやすいのはベテラン看護師。看護師として長い経験を積んでいることで先入観を持って行動してしまうんですね。しっかり確認せず思い込みで行動した結果、インシデントが発生してしまったんです。このような思い込みや確認不足をなくすためには先入観にとらわれず、その都度きちんと確認することが大切ですよ。
進化する医療機器についていくのが大変
医療の世界は日進月歩。新たな薬や医療機器がどんどん開発されています。最新の医療機器による治療は患者に大きなメリットをもたらしますが、それを操作する医師や看護師には多大な負担ものしかかってきます。
医療機器を間違えずに操作するには事前に研修や指導を受けなければなりません。操作が複雑だと使いこなすまで時間がかかるので、修練度が低い状態で扱ってしまうこともあるかもしれません。医療機器の操作ミスによるインシデントも意外と多いんです。
集中力の低下がインシデントを招く
看護師は心身ともにハードな仕事です。勤務先にもよりますが、人手不足で毎日残業になるところもあります。なかなかゆっくり休めないので疲労が溜まり、心身の状態が悪化してしまうことも。体力や集中力が低下し、普段ならやらないようなミスを起こしてしまうケースもあるんです。気力が充実していても身体の疲れまではカバーできません。現在、多くの病院が看護師不足に悩んでいます。人手不足が慢性化し1人ひとりに大きな負担がかかっているため、インシデントが発生しやすい状況になっています。
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職場で簡単にできるリフレッシュ術
簡単にできるリフレッシュ術を紹介しているので疲れを感じている人はぜひお試しを!おすすめは音楽を聴いて気持ちを落ち着かせること。好きなアーティストの曲やヒーリング効果のある川のせせらぎを聴くだけで疲れた心がほぐれていきますよ。
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絶対押さえておくべき対処法がコチラ!
患者の不注意が原因で与薬事故や転倒事故が起こる場合もあります。直接関与していませんが監督不行届きだとして看護師のミスになってしまうことも。納得できないかもしれませんが、組織全体の問題として再発防止に取り組みましょう。
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新人がやってしまいがちなミス
新人看護師は自己完結せず何でも質問するように心がけましょう。先輩看護師が忙しくしていると些細なことを質問するのはためらってしまいますが、知ったかぶりで行動する方が危険ですよ。遠慮せず質問するようにしましょう。